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世界89カ国に訪れた備忘録。

【アメリカ】 エスニックな雰囲気が漂うDCの「アダムズ・モーガン」

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ワシントンDC内に存在するエスニックタウンについてです。

2015年1月 1USD=約118円

 

◆はじめに

 

「人種のるつぼ」アメリカ。様々な民族が国内で暮らしており、NYやLAなどの場所に日本人が訪れても現地に同化できるほど、人種がたくさんいる。
東海岸でもNYはずば抜けて多いけど、首都ワシントンDCにも移民は多い。
市民の60%は黒人を占めるワシントン、白人ではなく黒人がマジョリティの珍しい場所だ。中でもDCで際立つのがエチオピア人の多さだろう。
今回は移民が多いアダムス・モーガン地区を散策して気づいたことを記す。

 

◆DCのエチオピア

 

先日エチオピア料理を食した記事をupした。

【アメリカ】 DCの美味しいエチオピア料理店「Keren Restaurant」 - El Mundo

 

DCにはエチオピア人の移民が多い、そのためエチオピア料理を食せる店がたくさんある。特にUストリートやアダムス・モーガン地区にはエチオピア系の人が多いので、彼らに向けた店が立ち並んでいる。

 


中にはアメリカ人向けにアレンジしているところもあるけど、メニューや店にはアムハラ語を掲げて、現地のエチオピアコミュニティの場所として使われるところもある。

 

 

DCにエチオピア人が流入してきたのは、1980年代以降だ。

DCは上述にあるようにアフリカ系アメリカ人が大多数を占める都市圏であり、その理由として黒人の大学と言われるハワード大学の存在やヒスパニックやアジア系などの多様なエスニック・コミュニティ、観光地としてのサービス業の発展に伴い未経験労働者でも職が得やすい環境ということが挙げられる。

 

 

アフリカ系アメリカ人の中でも最大のエスニック集団がエチオピア系民族だ。
2005年の統計調査によると、エチオピア人はDCに約2万1000人住んでおり、2位のナイジェリア約1万4000人に大きな差をつけている。10年経った今はその数字が更に伸びていることが予想されるが、エチオピア系が今でもマジョリティであるのは変わりはない。

 

 

エチオピア人」と言っても、その中にはアムハラ族やティグレ族、オロモ族などの民族に分かれてきて、言語も違ってくるので、深堀するとさらに小分けになっていくのだが、このDCでは「エチオピア人」と一括りにされ、エチオピアの言語は「アムハラ語」であり「エチオピアのレストラン」というように国単位の区分けになっている。

これは中国人を一括りにするようなものであるので、致しかねないことだ。細かい小分けはそのコミュニティの中で行われている。

 

 

アダムス・モーガン地区で僕は見つけることはできなかったのだが、民族がいるということはその人々が集まる「コミュニティ」が存在する。
一番多くのエチオピア人がいる都市なので、当然のことながら「エチオピア人」として繋がるコミュニティが出てくる。
エチオピアン・コミュニティ・センターはニューカマーのエチオピア人が利用する場所だ。
住居相談、職探し、英語クラス、翻訳・通訳、パソコン教室、健康相談など米国生活で必要なことをサポートしてくれる。
また、エチオピアキリスト教の国なので、エチオピア正教会プロテスタントの教会もエリアには建設されており、信仰としてのコミュニティもある。

 

 

宗教行事やエチオピア暦によるお祭り、エチオピアレストランでの繋がりもある上、アムハラ語の新聞やアムハラ語のラジオまでDCには存在しているようだ。
新聞はDCに限らず、LAやダラス、シカゴなど移民が多いエリアでも発行しており、エチオピア人向けの記事が書かれている。そしてWEBサイトを使った繋がりもできており、ネット社会アメリカ故のコミュニティもある。

 

 

黒人は見た目分からないけども、エチオピア人は少しだけ分かるような気がする。
確証はないけども、他のアフリカ系よりかは体が華奢であり、女性に至ってはスタイルがとてもいい。髪型とかも黒が基本で変にアレンジしていないので、「清楚で美しい」というイメージが僕の中である。
見分け方は言葉で説明するのは難しいのだけれども、なんか違うのだ。

 
◆アダムスモーガン地区

 

アダムスモーガンには地下鉄の駅はない。正確に言うとあるのだが、動物園のほうにあるので中心エリアのアクセスは車しかないのだ。
しかし、メトロバスやサーキュレーターが中心エリアまで乗り入れているので、さほど問題はなし。サーキュレーターはマクファーソンスクエアから出ている緑ラインに乗れば、Uストリート、コロンビアハイツを経由してアダムスモーガンに到達する。

 

 

メインは18ストリート。エチオピア人にとって有名な場所である。
ここにはエチオピア以外に、ヒスパニック系の店が多くある。道歩く人の会話を聞いていると、英語ではなくスペイン語であったりするので、中南米からやってきた人たちであることが予想される。

 


アフリカ系とラテン系の店が入り混じっており、とても面白い。

 


個人的にはチリ国旗を掲げたエンパナーダの店に興味があった。残念ながらそこまでお腹がすいていなかったので、入店とはいかなかったけども、もし次訪れる機会があれば入ってみたい場所である。

 

 

18ストリートとは反対側のコロンビアAveは住宅街。アメリカらしい家々が建ち並んでいる。

 

 

このアダムスモーガン地区はDCの中では「ナイトスポット」などの繁華街として知られている。観光客が来るエリアではないのえ、ローカル感が満載だ。

 


夜に歩かなかったので、このエリアの夜の顔を見ることはできなかったが、バーやクラブぽい店はあった。デュポンサークルも一応歩いていける場所だ。

 

 

オシャンティなお店もある。南米系の店を見かけると少し反応。

 


途中で見かけたマクドナルドの広告。英語ではないスペイン語だ。お客さんがスペイン語を話す人が多いからだろう。
このエリアに住むマジョリティがスペイン語の人であることを察する。

 

 

グアテマラエルサルバドルからの人が多いのだろう。「Abogdo」スペイン語で弁護士という意味。

 

 

スペイン語で書かれた新聞やフリーペーパーも。

 

 

旅行代理店もスペイン語

 

 

ウェスタンユニオンのような国際送金のお店もあった。移民が多い場所ならではという光景だ。
広告にはアフリカやカリブ、南米など出稼ぎ労働者が多い場所への表示。祖国で稼ぐよりアメリカはお金を得られる。
地元に住む家族のために汗水流しております。

 

 

のどかな時間を過ごせるアダムスモーガン地区。
 

◆おわりに

 

エスニックタウンのアダムスモーガン地区。
白人よりも黒人やヒスパニックがマジョリティの世界だ。治安に問題はなく、大通りを歩く分には全く心配はいらない。
中心からはサーキュレーターで1本で行けるので、立地はgood。
ローカルな雰囲気が広がっていたアダムスモーガン地区、DCに訪れて時間がある時に行ってみてはどうだろうか。