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世界89カ国に訪れた備忘録。

【ナイジェリア】ラゴスからコトヌー、賄賂を払わされた国境越え。【ベナン】

ラゴスからセメ経由でコトヌーへと向かいました。

2016年2月 1ナイラ(N)=約0.56円 1CFA=約0.19円

 
◆はじめに
 
 
卒業旅行として挑戦した西アフリカ横断。
スタートのナイジェリア・ラゴスを出発し、ベナンコトヌーへと向かった。
このナイジェリアとベナンの国境は「悪名高い」と噂であり、賄賂が日常茶飯事だとか・・・。
今まで賄賂なんて請求されたこと、1度しかないけど、どんなものか。レポートを記す。
 
Alaka(ラゴス市内)07:30→08:20 Mile 2 ミニバス:50+50ナイラ=100ナイラ(約56円)
Mile 2 08:30→10:30 Seme(国境) 乗り合いタクシー:1,000ナイラ(約560円)
Seme 10:30→11:30 ベナン側国境  賄賂:500+500ナイラ=1,000ナイラ(約560円)
国境 11:50→12:50 ダントッパ市場 乗り合いタクシー:2,000CFA(約380円)
計:5時間20分。
 
◆マイル2からセメへ

 

ラゴスからセメへ向かう乗り合いタクシー(セダン) or 乗り合いバス(ミニバス)は「Mile 2」(マイル2)という場所が起点となる。
ここへはミニバスが各所から頻発しており、ラゴス島からならIdumota MarketやObalendeターミナルから出ている。
NationalStadium近辺からだと「Orile」(オリレ)というところまで行き、そこから「Mile 2」へ向かうミニバスへ乗り換える。
 
▼Orileの場所。


ミニバスは50ナイラ(約28円)、200ナイラ以上だとたまにお釣りがない時がある。ちなみにタクシーだと1,000~2,000ナイラ(約560~1,120円)ほど。
マイル2行きは「Mile 2! Mile 2!」と連呼しているので分かりやすい。
 
▼Mile 2の場所。

 
僕は「Alaka」という場所(NationalStadium近く)から出発したが、途中渋滞にハマッたのとミニバス乗り継ぎもあって、50分ほどで到着した。
Mile2は特に目印はないけど、ミニバスや乗り合いタクシーが集まっているので見たら分かると思う。運転手か車掌のお兄さんに「Mile2で降ろしてくれ」と言っておけば、教えてくれる。
 
 
さてMile2に到着したら、セメへ向かう乗り合いタクシーの客引きが黙っていても寄ってくる。4,5人来たかな。
値段は1,000N(約560円)、ミニバスだと500N(約280円)。ミニバスと乗り合いタクシーの乗り場は分かれている。
Mile2に到着する際に、橋をくぐるのだが、橋の手前がミニバス。橋の奥が乗り合いタクシー。とりあえず「セメ!ボーダー!」と言っていれば、誰かしらは声をかけてくれる。
 
とりあえずすぐに発車しそうな車に乗車。マツダの古いファミリアだ。西アフリカでは助手席に2人、後列に4人。計7人で走ると聞いていたのだが、何とドライバー含めて5人で出発。
助手席は僕1人、後ろも3人だけ。小さい車だからか、でも値段は1,000ナイラだった。料金は出発前に知らないおっさんに支払う。最初疑問だったけど、後ろの席の人に「今払うの?」と聞いたら頷いたので、払った。ちなみにその後も請求されることはなかった。
 
 
車はセメへ向けて出発。殆ど待ち時間なしで出れたのは好都合。
車は飛ばしながら走っていく。セメまでは1時間半の予定。ただ途中渋滞にはまったりして、時間を食われてしまった。
道路状況は基本的にはいいけど、途中途中舗装が崩れているところがあり、そこで減速してしまう。
 
 
ナイジェリア全体で道路では検問が行われており、賄賂が要求されるという記事を見ていたので、ビクビクしていたのだが、そんなことはなかった。
と言いたいところで、検問に引っかかってしまった。出発して1時間ほど。
 
車を止められ、警官が僕に向かってパスポートを提示するように言う。明らかに僕が引っかかっているのだ。
パラパラとめくり、ナイジェリアビザのところでストップ。そしてまたパラパラとめくり、ナイジェリアビザを再度確認して、「Thank you」と一言。
ここで賄賂を要求されることはなかった。。。と一安心。
 
車はまた加速するのだが、15分後ぐらいにまた検問(2度目)。
今度は車を降ろされて、「ラゴスに住んでるのか?」「職業は何なんだ?」「学生のIDカード見せろ」「ベナンに何しに行く」という質問を要求された。
別に悪いことはしていないので、普通に答えていたら、「もういいぞ」とパスポート返却。ここでも賄賂なし。
 
車がセメへ近づいた時に、3度目の検問。
ここまで来ると俺が悪いので、他の人に申し訳なくなってしまう。
若い人がパスポートを取り、ボスのところへと見せに行った。どんな感じかとドライバーと確認していると、ボスはペラペラとめくり「はいよ」と若者に返す。
そして若者が僕らのところへ来て、返却。賄賂なし。「助かった・・・」と思い車は出発。
 
ドライバーは少し迷惑そうな顔をしていたけど、待ってくれていたし、最後2人になったときは話しかけてくれたので、いいやつだなとは思っていた。
この検問も賄賂もだが、不法滞在などを防止するために行っているのだろうと。というのも中国人が多いナイジェリアでは、彼らが不法に就労したり滞在するケースが多いのだとか。
なのでアジア顔の僕を捕まえるのは、不思議ではないし、むしろ「ちゃんと仕事をしている」ということである。日本人ということ、ビザがあるということで賄賂がなかったのかもしれないし、たまたまだったかもしれない。
 
そんなこんなで車はセメに到着。ラゴスから2時間かかったけど、渋滞と検問による時間なので、走行時間自体は1時間半かからなかった。彼はボーダー手前のタクシーのたまり場のところで降ろしてくれた。
1人で助手席占領していたから「追加請求あるのかな?」と思っていたけど、そんなことはなく普通にお別れ。しかもバイタクの多いところで降ろしてくれる親切さ。
「これで国境に行きなよ」と勧めてくれて、普通の良いナイジェリア人のお兄さんだった。基本的にナイジェリア人、いい人多い。
 
気持ちはありがたいのだが、国境までは500mぐらいと徒歩で行けるので、バイタクの勧誘を断り、徒歩で向かった。
 
◆国境越え
 
 
ビクビクしながら到着したセメ。ここからが「メンドイ」のオンパレードであった。
とりあえずボーダーまで案内するという輩とバイタクの勧誘は全て拒否。「チャイニーズ」と言う輩には「ジャパニーズ」と笑顔で返す。
すると途中白い制服を着たお兄さんに「来い!」と声をかけられ、パスポートとイエローカードを見せろと言われる。ここはボーダーでも何でもないのだが、トラブル起こしたくないので応じる。
特に言われることもなく「水を買うお金ほしいな」みたいなこと言われたけど、笑顔で拒否。次へ進む。
 
時間だと6,7分、体感だと10分ほど歩いたところにナイジェリアのボーダーがある。
まずはヘルスチェック。3人ナイジェリア人が座っており、ボスと若造2人。
パスポートとイエローカードを提示。パスポートは見向きもせず、イエローカードをペラペラ。
その間に僕は「病歴」などが記された紙に記入。
 
すると「おい、*******を打っているのか?」と聞いていた。生憎、中2英語の僕にはその病気の名前を理解できず、「???」としていたら、ボスが小声で「1,000ナイラ」とポツリ。
「あ、来たな・・・」と感じた。とりあえず黙っていると、「******ないから、1,000ナイラ」とボスがまた一言。
続いてくるナイジェリア人のイエローカードを見せてきて「みんな打ってるんだよ!」と主張してくる。
ただ空港では特に言われることはなかったし、黄熱病だけでOKとも聞いていた。そう伝えると、ボスが「500ナイラ・・・」と値下げしてきた。
よし、ここがチャンスだと500ナイラを素早く支払い、パスポートとイエローカードを取り戻す。
 
ちなみに後から調べてみると、ボスが言っていた「******」というのは、「Meningococcal vaccine」ということだったみたいだ。
意味は「髄膜炎菌ワクチン」。髄膜炎に感染するリスクが高いエリアに、ナイジェリアは入っている。
別に打っていなくても入国はできるし、旅行に支障はない。ただ難癖を付けられる可能性があるので注意が必要だ。
 
さて、話を戻すと、多分待っていれば賄賂はなかったかもしれない。だけど時間がかかるし、ナイラ余っていたし、ボス頭悪そうだったから値下げしたところが勝負だと思っていた。
一応ナイジェリアの大統領が「賄賂撲滅」というスローガンを掲げており、以前に比べたら「マシ」にはなっているらしい。けど汚職まみれの環境に育ってきた方々は簡単にはなくならない。
しかも地元の人も率先して払っているものだから、賄賂を要求されるケースが少なくなっても、賄賂は完全にはなくならないだろうなって。特に年齢が40-50代の方々には。
 
そう感じる間もなく、次は出国審査。小屋みたいな中に入る。そこは仕切りで2つに分かれており、入って左側がDepartureカードと記帳するエリア。右側が審査となっている。
まずは左側へ行き、座る。相手はおっちゃんナイジェリア人「オロゴン」(仮名)。笑顔で「おはよう」と挨拶すると、笑顔で「おはよう、調子はどうだ」と返してくれる。
内心「さっき賄賂払ってクソみたいだ」と言いたいところだが、そこは「いい感じだね」と答える。
パスポートを見せて、日本人だと分かると、より笑顔になって「日本のどこだ」「日本に行きたいな」「日本のお土産あるのか」などと質問攻め。
「賄賂」という文字がなさそうな人であった。カードに記入し、おっちゃんがパスポート情報を記帳。これでここは終了。次は審査だ。
 
 
2人のナイジェリア人が座っており、パスポートを見せる。すると左側の30代ぐらいの人が「1,000ナイラ・・・」とポツリ。
蚊の鳴くような声だったので「え?」と聞き返すと、今度は聞こえるような声で「1,000だよ」と言ってきた。
つい10秒前までのおっさんとは雲泥の差だ。来世は金に苦しむだろうな、と考えながら、彼がどう出るか見守ってみた。
 
しかし、スタンプを押してもらわないと後々面倒なので、こちらとしても困る・・・。どうするべきか・・・。
と考えていたら、隣にナイジェリア人のおっちゃんが500ナイラとパスポートを渡した。そしてボスはスタンプを押したのだ。
なるほど現地人支払っているのか・・・、つまりは外国人の僕も支払わないといけない状況。
ただ彼が500ナイラを払っている、なので彼のスタンプを押した後に「500ナイラだ」とこちらが提示。すると最初は「No」と言っていたが、諦めたようになり、500ナイラを受け取ると同時にスタンプを押してくれた。
 
小屋から出る際、先ほどのオロゴンが声をかけてくる。何と「連絡先を教えてほしい」とのこと。
彼が名前を書いた紙を渡し、僕も名刺を渡す。「もし日本に来るなら連絡して、美味しいビールおごるから」と告げておいた。
最後に写真撮っていい?と聞くと、「何を聞いているんだ、もちろんだ」という風に写ってくれた。こういう施設は基本的には写真撮影禁止だけど、職員に許可得れば大丈夫なんだなって。
賄賂合計1,000ナイラ(約560円)支払ったけど、最後にいい気分でナイジェリアを出ることができた。
 
このセメには「国境!」という感じのボーダーはなく、歩いていたら何となくベナンに入っていたという感じ。
途中検問みたいなのがあるんだけど、そこはパスポートさえ見せればフリーパス。
そしてベナン側のボーダーへ。「Custom」と書かれた看板が目印。目立たない小屋なので、通り過ぎてしまいそうになり、地元の人に「こっち!」と指示された。
 
ベナン側の入国審査は小さな窓口。そこの中に係員がいて、フランス語で挨拶。
パスポートを提示し「ベナンどれぐらいいるの?」「ナイジェリアには戻るの?」「コトヌー何しに行くに?」「次はどこ行くの?」と質問を浴びる。
普通に回答していたら、入国スタンプを押してくれた。こちらは簡単。無事ベナン入国。
 
ここでコトヌーまでの乗り合いタクシーの運転手が声をかけてきた。「いくら?」と聞くと「10,000CFA」(約1,900円)という回答。
相場が1,000CFAなので10倍高いことになる。ごめんといい、乗り合いタクシーの乗り場まで歩いていこうとしたのだが、そういえばCFAフランを持っていないことを思い出した。
ナイジェリア側には両替商はたくさんいたけど、ベナン側にはあまり見かけない。さてどうしようか、と思っていると先ほどの運転手が「両替したいの?ちょっと待ちな」と言い、両替商を電話で呼んでくれた。
レートは1ナイラ=1.7CFA、基本レートが1ナイラ=3CFAなのでかなり悪い、2CFAぐらいだろうと思っていたけど、それ以上に悪かった。
ナイジェリア側でも1.7~1.8ぐらいが相場だったので、全体的に悪く、統一性がある。ただ持っていないと、今後の移動が困るし、なんせナイラが余っており、それを使いたかった。
 
一応悪いことは承知の上で両替してもらう。空港でナイラをお得に手を入れたので、これでチャラだ。
時計を見ると、すでに12時前。国境越えで1時間かかったことになる。疲れた。
 
◆国境からコトヌー
 
 
さてコトヌーまでの車を探さなければならない。
国境周辺はゴミゴミしており、あちこちに屋台がある。市場状態だ、
とりあえずタクシー乗り場は絶対あるので、道が続くほうへと進んでいく。
 
 
すると4,5分は歩いただろうか「コトヌー!」という声がするので、前方を見るとセダンがいくつか並んでいるのが見えた。
と同時に、ドライバーが4,5人寄ってくる。「コトヌーに行く?」と聞くと全員がうなづき、「いくら?」と聞くと「1,000CFA」だと。
相場なので一番早く出そうな車に乗ることにした。助手席に座ると「2,000CFA」だと言う。つまりは2人分だと。なるほど、ここでも助手席2人パターンか。
しかし荷物があるし、助手席に座るような人も来そうにない。後部座席は埋まりかけている。面倒だし楽したいから、2,000CFAで承諾した。
 
 
車は20分ほど待ち出発。コトヌーまでは1時間ほどである。舗装された幹線道路を走っていく、ナイジェリアほど交通マナーも悪くはないし、バイクもヘルメットを被っている。
途中検問があるけど特にお咎めはなく、普通にスルー。地味に料金所みたいなのがあったのは驚いた。
 
 
タクシーはコトヌーへ到着。てっきり乗り合いタクシーが多い「Etoile Rouge」へ行くのかと思ったら、「ダントッパマーケット(Dantokpa)」が終点だった。
ここでは降りる際にドライバーへ支払い。宿までは距離があるけど、コトヌーではそこらじゅうにバイタクが走っており、そして安い。仕方ないのでそこからバイタクで宿へ移動した。
 
Dantokpa市場。

 
◆おわりに
 
 
ラゴスからコトヌーまでの国境越えを記した。
賄賂はナイジェリア側で1,000ナイラ(約560円)のみ。5ドルぐらいなので通行料だと思えば安いものだ。
地元の人が支払っているのを見ると、まだまだ賄賂が無くなることはないだろうな、と感じた。
 
ラゴスからコトヌーまでの直通便もあるけど、お金がかかるのと、意外と人数が集まらない。
なので人が多いセメまでのミニバスか乗り合いタクシーを使うのが便利、そこで自分で国境越えをして、コトヌー行きを探すのが良いだろう。
国境では両替も可能だがレートは悪い。なのでその日使う分だけに留めておくのが理想。ナイラをなるべく大量に余らすことがないようにしよう。
 
疲れるし、ほこりまみれになる国境越え。しかし「悪名高い」というのは少し収まっている様子である。
いくから旅経験がある人には何も思わないかもしれない、初めての人には不向きかなという実感だ。
ここを通る際はある程度「覚悟」は必要だと思ってほしい。