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【ウクライナ】 古き良きキエフ地下鉄の美しい姿

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世界で多くの地下鉄に乗車してきた僕、中でもキエフ地下鉄は旧ソ連の面影を残す古き良き地下鉄だ。モスクワもそうであったが、駅の内装などがとても美しい。キエフの教会や博物館などの「外」の観光も楽しいが、地下鉄における「内」の姿も一見の価値ありなのだ。そんなキエフ地下鉄の美しい姿をご紹介します。

2013年7月 1UAH=約8円

激安キエフ地下鉄

キエフ地下鉄に乗車する際、その価格設定に驚くことだろう。料金は一律2UAH(約16円)。一駅だけ乗っても、端から端まで乗っても16円。激安である。ウクライナの物価はそれほど安くはないのだが、公共交通機関の値段設定は異常に安い。旧ソ連諸国に共通して言えることでもある。

 

切符というものはなく、コインみたいなトークンが乗車券だ。券売機もあるけど基本は窓口で購入。旧ソ連諸国あるあるの「おばちゃん」が対応してくれる。まず英語は通じない、基本ロシア語か現地語なので、"1"とか"2"とかの数は覚えていくとよいだろう。無言で2UAHを出せば1枚くれる、基本流れ作業。たまにおばちゃん手こずったりする。

 

利用価値が高い公共交通機関だ。

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古き良き地下鉄

オンボロ車両、完全停車する前に開くドア、うるさい開閉音、オレンジ色の灯りが点る車内。絵になる景色だ。車内は暗め、本を読む人もいるけどスマホをいじったり、音楽を聴いたり、ボーッとしていたりお話していたり。多種多様、だけど東アジアやNYと比べると携帯をいじる人は少ない。

オンボロ電車が多い。何年使っているのか、というぐらい。何だか日本で昔走っていた地下鉄に似ているような。走行音がうるさいので、車内で会話しようとしても限界がある。キエフ地下鉄は青色、どの電車も青色だ。路線図は色別に分かれているので、乗換などに困ることはない。

駅で待つ人たち。おじさんは手ぶらな人が多い。おばちゃんは何か買い物して家に帰るのだろう。若い人は大学とかに向かうような格好。その国の地下鉄をみると、その場所の生活の一部を感じられるので僕は好きだ。

美しい駅

 キエフ地下鉄を語る上で、駅の存在は忘れられない。というよりかはメインのものだ。キエフ地下鉄は一つの「観光地」と言えるほど。これはキエフ中央駅の"地下鉄"駅だ。信じられないほど外観がデカい。

 中に入ると大きなドーム型をした場所に。ここからホームまでエスカレーターが続いている。

地下深くに作られた駅。長い長いエスカレーターが続く。大江戸線なんて比にもならないほど。改札を入ってからホームまで2,3分ぐらいかかる。誰もエスカレーターを歩くようなことはしない。

 それもそのはず、軍事用目的で最初作られたのだから、地下が深い。旧ソ連の地下鉄に共通している。災害など起きた場合、避難に大変そう。どの駅も深い深いエスカレーターがあるので、スーツケースとかあっても心配いらない。そういう意味ではNYやロンドンの地下鉄よりかは親切かも。

ホームへ着くとオレンジ色の光り。威厳溢れる豪華な内装。「地下鉄博物館」と言えるような雰囲気だ。

連絡通路。殺風景だ。最初は軍事用が目的なので、深くそして長く、殺風景だ。永遠に歩き続けるような感覚を襲うぐらい、暗くて長い。

ホームの端まで行くとこのようなオブジェもある。各駅ごとにありそうなので、見てみる価値はあるだろう。まさかのソ連

シャンデリアを使っているようなコンコース。これが駅なのだ。地下鉄に乗るのも楽しくなりそう。

オリンピスキ・スタジアムの最寄り駅。五輪マークがある。キエフでオリンピックで開催されたことはないが、「モスクワ五輪」の予選地として使われたそうだ。ソ連が残り続けている。

別の駅。一駅一駅が違う内装なので見ていて飽きることはない。僕はキエフ地下鉄を使った観光から、キエフ地下鉄がメインとなる観光になった。

まとめ

モスクワ地下鉄と並ぶほど素敵なキエフ地下鉄。1回2UAHと激安なので、キエフを訪れた際には是非乗車してみてほしい。現在はウクライナ騒動で話題となっているけど、場所を選べば安全な旅ができる国だ。僕が訪れた時は治安に問題は全くなかった。それは旧ソ連の国に総じて言えることでもある。早くウクライナの情勢が回復し、キエフなどに観光客が戻ることを願っている。