El Mundo

世界89カ国に訪れた備忘録。

【旅】 美しきイスラームの世界。僕が魅了された3つの理由

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TRANSITに感銘を受けました。僕がイスラームの世界に魅了された理由を紹介します。

 

◆はじめに

 

先日、TRANSITから発売された「美しきイスラームという場所」を読んだ。

TRANSIT : TRANSIT特別編集号 美しきイスラームという場所2015 - Magazine

 

久々に旅の雑誌を読んで、感動した内容だった。旅に出る意欲を高めてくれる本。改めて僕がイスラームの世界の虜になっていることを知った。

 

僕が初めてイスラームの世界を体感したのは、大学1年生(2011年)の夏に訪れたトルコだ。ラマダン中のイスタンブールイスラム圏の中では、戒律が優しいほうだけど、モスクやアザーン、ベールを被った女性たちに僕はただただ驚くばかりであった。

 

そして、いつの日からか―僕はイスラム教の魅力に取りつかれていた。

次の旅行先の候補に必ず出てくるのは、ムスリムの世界。

何故、僕は魅了されたのだろうか。

 

◆日本人が考えるイスラームの世界

 

【連日のテロ報道】

 

イスラム教」と聞いて、あなたはどう思うだろうか。

断食?テロ?バクシーシ?アラブ料理?モスク?ベールを被った女性ー

 

各々抱くイメージ像があるはずだ。それは正しくもあり、間違いでもある。

近年のイメージは「危ない」と思う人が多いはずだ。連日メディアで報道されるのは、テロやISの事ばかり。イスラームは「負」の部分しか日本のメディアには登場しない。

そこからか、中東やイスラム圏に旅行するというと、周りの人からは「大丈夫なの?」「生きて帰ってきてね」という言葉を貰うことが多くなった。

 

 

【氷山の一角】

 

イスラームの世界は広い。中東に限らず、東南アジアや中央アジア、アフリカ一帯まで広がっている。世界で2番目に多い宗教信者数。

それ故、日本で報道される内容は、ホント氷山の一角であると思う。世界は広い。シリアで起きたことがインドネシアに簡単には飛び火しない。

今はインターネットが普及し、誰もが情報などを手に入れることが可能となった。良い情報も悪い情報もたくさん出回っている。

それ故、ISに入っていく人とかが出てきているのは残念なことだ。そして情報の選択によって悪い部分だけ取得してしまう人にも残念だと思う。

 

確かにイスラム教の国々で、治安が悪いところは悪い。それは上に書いたような氷山の一角。

オマーンUAEなどの湾岸諸国、北アフリカのモロッコ、東南アジアなど。治安が良いところはたくさんある。

イスラム教=悪い、と思う人々。あなたは実際に現場に訪れただろうか。イスラム教の世界に飛び込んだことはあるだろうか。

 

現場を知らない人間が、思い込みやイメージだけで語ってはいけない。それは大きな罪である。しっかりと自分の足で出向き、目で見て、肌で感じて、語ってほしい。

 

◆僕が魅了された3つの理由

 

美しきイスラームの世界。TRANSITの中で好きな一文がある。

 

イスラームの象徴、三日月を追いかけるためにテヘランに降り立った」

 

その通りであった。赤く輝く三日月を追いかけて僕は旅をしている。自然とムスリムの世界へ体を向けている。

中東だけではない。ヨーロッパやアメリカ大陸でもムスリムのコミュニティには訪れていた。

何故僕がイスラームの世界の虜になっていたのか。

僕が魅了された3つの理由を紹介する。

 

1.モスクの美しさ

 

僕はモスクが好きだ。外観と内装の美しさに惚れた。

見た目も良し、内部も良し。ここまで完成された建築物も珍しい。

基本モスクは異教徒は入ることはできない。なので、僕が入場できるところはごくわずかだ。オマーンのグランドモスク、トルコのブルーモスクなど。入れるところには極力入るようにした。

そして、現地の人がお祈りをする姿を端から眺めている。

 

思うと、僕は昔から教会や神社、寺などの建築物にも興味があった。

というよりかは自然と気になる存在になっていたのだ。もしかしたら宗教関係の建物が好きなのかもしれない。教会や神社、モスクなどでボーっとするのが好きなのだ。

 

2.言葉では表現できない神秘さ

 

イスラム教にはどこか神秘的な部分がある。言葉で表現するのは難しい。

それはヒジャブとアバヤで身を纏ったムスリムの女性。モスクから流れるアザーン。迷路のように入り組んだ町。

日本に住んでいるだけでは感じられない。この雰囲気を求めてイスラム圏に行っているのかも。特にアラブの世界。モロッコマラケシュやエジプトのカイロ、オマーンのマスカットなど。

ゴミゴミしているし、男は臭いし、胡散臭いのだが、昔から築かれた雰囲気は変わることがない。21世紀なのだが、どこか昔にタイムスリップした感じ。それが神秘さを演出しているのかもしれない。

 この神秘的な世界を知るには、現地に訪れなければ知ることはできない。

 

3.人の優しさ

 

イスラームの世界の一番の魅力と言える部分だろう。

この世界へ飛び込んだ人は、彼らの優しさに必ず一度は触れたはずだ。僕も何十回と触れた。道歩いていれば大丈夫かと声をかけてきたり、暑い中歩いていたら逆ヒッチハイクしてくれたり。そして見返りを求めない。

 

旅人をもてなす―。イスラームの教えを忠実に守る人がたくさんいる。もちろん旅行者を狙った犯罪もあるので、見極めが必要になるのだけれど、地元民が親切にしてくれるケースではトラブルはあまり聞かない。

 

幾度となくお世話になった。何かしらで僕は恩返しをしなければならない。それは企業に入り、日本が持つ技術力で貢献してあげることが最適なのではないだろうか。だから僕は就職活動を進めている。

 

話が少しずれてしまったが、親切にされることを求めて訪れてほしくはない。自分が予想にしていない時に、お世話になることが多い。

町中に繰り出し、色々な世界を覗いてみよう。もちろん文化や宗教、マナーを知ってから。

 

◆おわりに

 

僕がイスラームの世界に魅了された理由を紹介した。

虜になる訳は人それぞれ。違う視点からイスラームへ興味を持つ人も多いだろう。

少なくとも、今月発売された『TRANSIT』を読めば、多少は興味を持つはず。そして行きたくなるはずだ。 

 

イスラームの魅力は実際に訪れないと分からない。写真では伝わらないのだ。実際に五感で感じる必要がある。僕もまだまだ知らない世界が沢山ある。シリアやイエメン、サウジアラビアなど。

いつの日かは訪れたいと思っている。少し賑わっているので、落ち着くまでは行くことはできない。

 

ここまで軽く紹介したが、 まだまだ勉強不足だ。大学の講義や本を読んでも理解には程遠い。本を読む⇒現地に訪れる⇒本を読むの繰り返しである。

専門家ほどではないけど、それなりの知識は得たいと思っている。いつの日かはスペシャリストになりたい。

 

今年の夏は、どこの三日月を追いかけようか。美しきイスラームの世界へ早く飛び込みたい。