【プエルトリコ】 サンフアンの旧市街に接するローカルエリアを歩く
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オールドサンフアンの隣に位置する現地民オンリーの住宅街を散策しました。
2015年2月 1USD=約120円
◆はじめに
プエルトリコの首都・サンフアン。つい100年前までスペインに統治されていた町はコロニアルな雰囲気が広がる。
今は観光地としてサンフアンの旧市街「オールド・サンフアン」は知られているが、地元民が住むエリアもあるのだ。
たまたま発見したので、ローカルな場所を歩いてみた。
◆オールドサンフアン
先日、オールドサンフアンを散策した記事を書いた。
【プエルトリコ】 コロニアルな街並みが広がる「サンフアンの旧市街」を散策 - El Mundo
植民地時代の雰囲気が残る場所。ローカルというよりかはテーマパークみたいな様子。少し廃れているけど、それがまた雰囲気を出している。パナマのパナマビエホみたいな感じだ。
今回紹介するローカルエリアは海に面したところ。ノルサガライ通りから見下ろせる場所だ。
◆ローカルエリア
海を眺めながら走れる「ノルサガライ通り」。その真下にローカルなエリアが広がる。
コロニアルな旧市街の様子とは打って変わって、少しボロそうな家が建ち並ぶ。それが哀愁を醸し出しており、雰囲気としては抜群。
気になったら即行動。降りてみることにした。階段を下る人は僕のみ。違う世界へ足を踏み入れる。
平日の昼間。賑わいを見せていた旧市街とは違い、波の音しか聞こえない。居心地はとても良い。治安が悪い様子はなし。
チリのバルパライソを思い出す景色。斜面にビッシリと家が建ち並ぶ。日本人からしたら「何か災害が・・・」と考えてしまうのだが、このカリブ海では大きな災害はないのだろう。あってもサイクロンぐらい。空き家が多いのは気になる部分。
青く輝くカリブ海。時折車が横を通過していくが、聞こえてくるのは波の音。日陰に入れば涼しい風が吹き付ける。ここまで心地良いとは。「楽園」と呼べるほど落ち着ける。
平日の昼間とはいえ、ここまで人がいないのも不気味だ。空き家が多いのは分かった、プエルトリコの経済状況が悪いのも理解している。だけど、何しているんだ?というぐらい静か。
あ、動いているもの発見。人ではなくニワトリ。正直なところ、人間よりもニワトリのほうが多いのではないだろうか。
ぶらぶら歩いていると音楽が聞こえてきた。足を進めてみると、売店がある。
―「おい!若者!ビールあるよ!」。
売店から聞こえてくるスペイン語。スピーカーから聞こえてくるラテン音楽。雰囲気としては抜群。
―「今はいいや、ありがとう」。
お酒を飲みたい気分ではなかった。そしてお酒が若干高い。一応観光地価格のようだ。今思うと、1杯飲んで、そこの親父と会話するのもアリだった。またリベンジが必要かな。
先ほどの売店を通過して、少し考えたことがあった。変なアジア人が歩いているのに、気軽に声をかけてくれたことだ。
もちろん観光客ということもあるのだろうけど、プエルトリコでは「アジア人」ということで差別を受けなかった。
僕が気付いてないだけならいいのだが、結構寛大な心を持っているように感じる。街中にはチャイニーズの食堂が多かったりするので、抵抗がないのかもしれない。
そういう面も踏まえての「過ごし易さ」ということだろう。
サンフアンを歩くとどうしても車に目が行く。アメリカ領土であるので、自動車事情も本国に近い。大きいバンやSUV、セダンが好まれる。
だけど、車は中古車ばかり。ボロボロのセダンが走っている。10年~15年前ぐらいのアメリカの自動車市場と言われても違和感がないぐらい。
新車を買うお金がないこともあるだろう、公共交通機関が整っていないプエルトリコでは自家用車が移動手段となる。ガソリン代もリッター60円ぐらいなので安い。
ローカルなエリアもそろそろ終わりに近づいてきた。城塞が見えてくる。
ちょっとした広場には洗濯物が干してある。温暖なサンフアンではすぐに乾くだろう。でも共有スペースで服を乾かしていいのか。それが許される雰囲気なのだろう。
途中にあったバスケコート。休日や夜になると地元の人が使うのだろう。カリブ海ではバスケが人気。お隣ドミニカでは野球に次ぐほどの名物スポーツだ。
コートを横切り、階段を上がるとノルサガライ通りに出る。車の往来が多く、観光客がたくさん。自分がいる世界に戻ってきた。
◆おわりに
ローカルな雰囲気が広がる場所。心地よい時間を過ごすことができた。
あまり観光客が立ち入るエリアではない。地元民ばかり。観光地に飽きた人にはいいかもしれない。僕は好きな場所、海が近くにあるということも関係しているだろう。
サンフアンで時間が余ったら少し散歩がてら立ち寄ってもらいたい。